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人権問題

立正平和は但行礼拝の精神を基調としている。
常不軽菩薩の但行礼拝は、仏教の「人間尊重」と「人間平等」の根本の教えを端的に表明している。

内外の人権抑圧・差別事象に反対し、日本国憲法が保障した基本的人権を守ることは、
この会の使命でもある。

「人権」は、古くて新しい問題です。

 釈尊は、『四姓平等』を説かれ、日蓮聖人は自らが「栴陀羅の子」であることを公言されています。

 本会の会員の多くは、日蓮宗人権推進委員会に属し、人権問題に取り組んでいます。

 私たちが取り組む人権の課題は、

 @部落や障害者などの差別問題

 A言説布教と人権

 B女性と人権

 Cいじめの問題

 D差別と平等

 E環境問題

 F平和の問題

 など、多岐にわたりますが、すべて人間としての活き方を探求しています。

 また、人権推進委員会では、毎月一回、日蓮宗新聞の「人権を考える」欄に、人権に関するあらゆる課題を取り上げ、

『いのち』の教えである法華経の精神によって自分らしく活きる事の大切さを表明しています。

 因みに、今までに発行された冊子の主なものを挙げておきます。

 人間の尊厳と法華思想   部落開放への道   担行礼拝の人・綱脇龍妙師   差別戒名とは

 スー・チー女史の釈放を訴える   人権問題と日蓮宗(座談会)   アイヌ民族と差別   提婆達多品の女人 成仏  人権法話集  環境・平和・人権  人権学習の手引き  青少年問題を考える  知っておきたい〜人 権Q&A 等

アメリカでの人権一考


河ア俊宏


 昨年の暮れ、アメリカ西海岸へ出かける機会を得た。私にとって二度目の渡米であった。前回はニューヨーク国連で人権問題には欠かせない「核不拡散防止条約」NPT再検討会議に、全国の日蓮宗青年僧が集めた国際署名を提出し、更に九・一一の現場で追悼と平和の誓いを込めて、ニューヨークをお題目の団扇太鼓で行脚したのが一回目の渡米であった。
 今回訪れたのは、カルフォルニア州ヘイワードにある、日蓮宗開教布教センターである。その街は、スペイン系アメリカ人が多く居住しており、昨年のサブプライム問題はこの町にも傷跡を残したようである。日が昇る頃から国道沿いに日雇いの職を求めて人々が集まってくる。今、アメリカでは失業者が急増し、昨年は過去二十五年で最悪に達し、千二百五十万人が職を失っている為、大きな社会問題の一つとなっているのだ。更に工場の閉鎖や統合によって電車には多くのインド系アメリカ人の姿が目に付いた。そこで私はある疑問を感じた。多くの人々が職を失い、遠距離通勤を余儀なくされるその背景にアメリカが抱える人権問題の一つである人種差別が広がっていないのかと。他にも、国民一人ひとりが受けられる医療保険改革「国民皆保険」構想などが難航しているが、アメリカが謳う「自由」と「平等の精神」に反し、人権問題の難しい現状が広がっている。
 『世界人権宣言』の一文には、「すべて人は、人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治上その他の意見、国民的もしくは社会的出身、財産、門地その他の地位またはこれに類するいかなる事由による差別をも受けることなく、この宣言に掲げるすべての権利と自由とを享有することができる」(第二条)とある。
 仏教は「平等大慧」を説き、「慈悲と共生」を説く。故に今世界から仏教の教えに関心が高まっているのである。私たちは、差別や偏見を無くすように更なる啓蒙・啓発に努めなくてはならない。(人権推進委員会委員)




日蓮宗新聞3月20日号掲載